秋季シャンパーニュ講座第2回(第4週)

今回は、日本未入荷アイテムを含むスペシャル講座と題して、ペーパチュアルと呼ばれるリザーブワインを活かして造られた5種のシャンパーニュの利き比べでした。また、第2フライトでは、受講生が9月にUKから持ち帰った、日本未入荷の1種及びパーペチュアルで有名なメゾンの1種に対抗すべく、青木先生が特別に選定した別なメゾンのペーパチュアル100%との贅沢な利き比べも有り、なかなか白熱した展開となりました。


詳細は、青木先生のサイトを参照願います。



最初は、ベースヴィンテージにリザーブワインを40%と34%使用した2種。


(1)アルフレッド・グラシアン ブリュットNV ニューラベル

 生産者:アルフレッド・グラシアン(NM) / 1864年創業

 ぶどう品種:CH45% ムニエ35% PN20%、ノンマロ

 ベースヴィンテージ:2019年

 リザーブワイン:40%

 ※父親が1990年からはじめた木樽でのソレラ、2000年でストップ

  ジェジェ当主は2002年からステンレスタンクでソレラを開始

 デゴルジュマン:2022年11月

 ドザージュ:9g/L


(2)フィリポナ ロワイヤル・レゼルヴ ノン・ドゼ

 生産者:フィリポナ(NM) / 1910年創業

 ぶどう品種:PN67% CH31% ムニエ2%

 ベースヴィンテージ:2019年

 リザーブワイン:34%

 ※1946年からの木樽でのソレラ、2012年から始めた木樽でのソレラ(全体の1/3程度使用)

 デゴルジュマン:2023年2月

 ドザージュ:0g/L


前者は、ゴールドで細かい泡に、豊かで心地よい香りがあり、ノンマロ(溌剌としたリング酸を生かした作り)の特徴である酸味と熟成感も感じさせるバランスの良い味わい。上品でお気に入りでした。


後者は、ゴールドで細かい泡に、柑橘系の香りに、ミネラル感豊かで、ノンドゼ(糖分を添加しないスタイル)らしいキリリとした味わいで、これも結構なお気に入り。


次に、今回の注目3種で、ちょっと凄いライナップです。


(3)ローラン・ペリエ ブリュット ヘリテージ

 生産者:ローラン・ペリエ(NM) / 1812年創業

 ブドウ品種:CH50% PN45% (含グラン・シエクルのキュヴェ50%使用)

 パーペチュアル:2014年20%、2016年20%、2018年30%、2019年30%の4ヴィンテージ

 デゴルジュマン:2023年12月

 ドザージュ:6g/L


(4)ユレ・フレール メモワール エクストラ・ブリュット

 生産者:ユレ・フレール(RM) / 1960年創業

 ブドウ品種:PN50% ムニエ40% CH10%

 パーペチュアル(ソラレ):1982~2019年100%

 デゴルジュマン:2023年2月

 ドザージュ:2g/L


(5)アンリ・ジロー PR(パーペチュアルリザーブの意味)90-19 2023年4月アイでローンチ

 生産者:アンリ・ジロー(NM) / 1625年創業

 ぶどう品種:PN80% CH20%

 パーペチュアル(ソラレ)1990~2019年100% フュ・ド・シエーヌ

 ※1950年代からのエスプリ・ナチュールの分も使用(3%)

 瓶詰後、約36ヶ月の瓶内熟成

 ドザージュ:約5g/L


IMG_3632.jpg


IMG_3634.jpg


IMG_3593.jpg



ローラン・ペリエ ブリュット ヘリテージは、濃いゴールドに、多量の細かい泡で、熟成感のある香りに、うまみを感じるバランスの良い味わいで、かなりのお気に入りでした。


DSC06966.jpg


DSC06960.jpg



ユレ・フレール メモワール エクストラ・ブリュットは、大量の泡に濃いめのゴールドで、熟成感のある良い香りに、酸味やうまみやスパイシー感もあり、余韻も長く、大変に素晴らしい味わいで、一番のお気に入りでした。


DSC06965.jpg


DSC06959.jpg



アンリ・ジロー PR 90-19は、やはり細かい泡に濃いめのゴールドで、キャラメルような香りに、シルキーで酸味と醤油のような特徴の有るバランスの良い味わいで、これも、相当なお気に入りでした。


DSC06974.jpg


DSC06964.jpg


DSC06958.jpg


受講生提供:UKからの持ち帰り5箱を連結したところ。


yamashita-san.2jpg.jpg


コルクを固定するアグラフ(ステープル:ホチキス)と取り外し用のデグラフェール(ステイプルリムーバー)の使用説明書など


IMG_3674.jpg


DSC07002.jpg


DSC07004.jpg


DSC06985.jpg


DSC06987.jpg



DSC06988.jpg


DSC07010.jpg





また、以下各シャンパーニュの紹介サイトです。ご参考まで。


ローラン・ペリエ ブリュット ヘリテージ




ユレ・フレール メモワール エクストラ・ブリュット




アンリ・ジロー PR 90-19


この記事へのコメント

  • hako

    fumikoさん、超ご多忙の中、早速のご確認と、文面の追記までご指導して頂きまして、ありがとうございます。
    パーペチュアルという特別なシャンパーニュの特集で、ホントに贅沢な体験と貴重な時間を過ごすことが出来ました。特にユレ・フレール(RM)の逸品は秀逸でした。今後とも、よろしくお願いします。
    2024年12月03日 15:02
  • fumiko

    Hakoさん、お疲れ様です。
    11月は講師冥利に尽きる内容でした(感涙)
    いずれのメゾンも素晴らしく、パーペチュアル(メゾンのDNAが詰まった長年にわたるストックワイン)による厚味、旨味、余韻etc、
    こころに深く残りました。
    ブログは今週末をめどにまとめますので、しばし、お時間を!
    毎回、気合いの入りのボトル画像、ありがとうございます。
    2024年12月03日 13:52