春季シャンパーニュ講座 第4回 (第4週)

今回は、本講座初の試みで、ブランドでは無く、メゾン名を明かした上でのテイスティングとなりました。そのフォーカスしたメゾンは、「トリボー・シュロッサー」。
この企画の経緯や以下のシャンパーニュの詳細については、青木先生のブログを参照してください。
https://non-solo-vino.blog.ss-blog.jp/2024-07-27

まずは、ぶどう品種の違いや瓶内熟成の長さの違いによる2種から。

(1)ブラン・ド・シャルドネ
 生産者:トリボー・シュロッサー(NM)
 ぶどう品種:CH100%
 瓶内熟成:3年
 大樽で熟成させたリザーブワインを30%使用
 ドザージュ:4g/L程度

(2)ブリュット・ミレジメ 2015
 生産者:トリボー・シュロッサー(NM)
 発酵はステンレスタンク、醸造ではバリックと大樽で熟成させたキュヴェを20%使用
 ブドウ品種:PN50%、CH50%
 瓶内熟成:6~7年
 ドザージュ:6g/L

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(1)ブラン・ド・シャルドネは、繊細な泡に、柑橘系の香りと、きれいな酸を感じるフレッシュな味わいで、好印象でした。

(2)ブリュット・ミレジメ 2015は、豊かな泡と、熟成感のある香りに、上品な酸とまろやかさを感じさせる味わいで、余韻の長く、なかなかのお気に入りでした。

次の2種は2012年と2013年のブレンドと、2010年のヴィンテージとの比較で、優劣付けがたい、どちらも大変な優れもの。

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(3)キュヴェ ルネ
 生産者:トリボー・シュロッサー(NM)
 ブドウ品種:CH70%、PN30%
 キュヴェは2012年と2013年のブレンド
 瓶内熟成は5~6年
 バリックと大樽で熟成させたリザーブワインを50%使用
 ドザージュ:5g/L

(4)オーセンティック 2010
 生産者:トリボー・シュロッサー(NM)
 ぶどう品種:PN80%、CH20%
 樽発酵、樽熟成のキュヴェ/ファーストヴィンテージは2005年
 瓶内熟成は8年
 ドザージュ:4g/L

(3)キュヴェ ルネは、きれいなゴールドの色合いに泡も豊富、柑橘系よりは少しふくよかな香りで、しっかりとした酸を感じさせ、余韻の長く、大変エレガントな味わいでした。かなりの好印象。

(4)オーセンティック 2010は、深みのあるゴールドで、熟成を感じる香りに、うまみを感じさせるバランスの良い味わいで、かなりのお気に入りでした。

最後は、ロゼもテイスティング。

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(5)ブリュット・ロゼ
 生産者:トリボー・シュロッサー
 ぶどう品種:PN20%、CH30%、M50%
 ブレンドする赤ワイン8~12%、キュミエールとダムリーのPNとムニエ
 瓶内熟成は2年
 大樽で熟成させたリザーブワイン20%使用
 ドザージュ:8g/L

(5)ブリュット・ロゼは、美しいサーモンピンクの色合いで、果実系の香りに、うまみも感じるエレガントな味わいで、結構な好印象でした。

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勢揃いした本日のラインナップ。

今回、(3)キュヴェ ルネと(4)オーセンティック 2010は、初めて見ましたが、コルクを、麻紐で固定していました。それを手で開ける手順を、トリボー・シュロッサーの東京オフィス、伊田ブランドマネージャーが、デモンストレーションしてくれました。

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初めて見る、麻紐を切らずに丁寧に解くところから、コルクを親指で押さえながら、次のゆっくりと内部の圧を感じながらの抜栓方法にも興味津々で。大変、為になりました。

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透明なロゼのボトル。

以下、麻紐が付いたままの2本のボトルを、持ち帰ってエチケットの情報など記録しました。

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第4週でテイスティングした、オーセンティック 2010は、貴重な5637本のうちの4152本目のもの。

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切られていない麻紐と、麻紐で固定するためのコルクの溝とブランドのTSマーク。

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こちらは、TSマークのミュズレとコルク。

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iPhoneの接写機能によるオーセンティック 2010。凝った紙質とナンバリングも、クリアです。

この記事へのコメント

  • hako

    fumikoさん、早速のチェックとコメントを、ありがとうございます。
    まだ書き込み途中で、報告もせずに失礼しました。
    明日までに、ロゼの画像や、各画像へのコメントなど、入れたいと思います。
    それにしても、麻紐を切らずに外して、音もなくやんわりとコルクを抜く技には驚きました。いつも派手に音を立てているのが何と格好悪いことかと。
    次回も、第4週ですが、何が出てくるのかホントに楽しみです。いつも貴重な体験を、大変ありがとうございます。
    2024年08月01日 05:47
  • fumiko

    Hakoさん、猛暑の中、お疲れ様でした。
    日本中のワインスクールのなかで、トリボー・シュロッサーに
    最初にフォーカスしたのはNHK文化センター
    ということで、いろいろ、“はじめて”が重なりました。
    伊田ブランドマネージャー直伝「麻紐を切らないで開ける方法」
    今後のシャンパーニュ生活でご活用くださいませ(笑)
    2024年07月31日 23:01